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統合失調症の回復過程を踏まえた看護

精神科看護

はいどーも(^^)/

精神科看護師のささやんです!!

今回は急性期の看護について続きをやっていきます。

急性期と言っても、どこまでが急性期なの?って思う人もいるかと思います。

発病時の看護から寛解後期までの過程に沿って解説していきます。

発病時の看護

これは以前も解説していますが、2大原則である

外側に保護膜を張る

内側から保護膜が張られていくのを妨げない(はぎとらない)

に沿って看護を展開していきます。

外側の保護膜

①最小の人数で関り、侵入的に働くような行動はとらない

②守られているという感覚を持てるような保護室や個室など物理的な環境を用意する

③身体知覚が正常にはたらいているかよく観察し、危険を避ける

④時間間隔が歪んでいるため、時間が「いま」しかない患者は、「まつ」ことが出来ないため、早急に対応する。

などがあげられます。

内側の保護膜

患者本人が張っている保護膜には衣服や被り物がある。

外部からの侵入を防ごうとしている場合があり、服を脱ごうとしないような行動にでる。

そのような拒否的な行動には意味があり、外部からの侵入に無防備になってしまうと考えるからである。

これらを本人が意識しないで張っている保護膜だということを理解し、入浴だからと無理やりはぎとらないことが、ケアとして意味を持つのである。

臨界期の看護

臨界期の患者の精神構造は一部破損している状態。

特徴として、一部分ははっきりしているが、ほかは曖昧といったような自他の境界に対する不確かさを抱えている。

徐々に境界線を取り戻してきているが、ちょっとしたことで侵入されると感じることもある。

急逝状態よりは他者と関わることが出来るが、刺激的に働く人や物に過敏に反応する状態。

外側の保護膜

自我境界の一部が破線の状態になっているため、不安を感じている。

この不安に対するケアを行っていく。

また様々な身体症状も見られるが、自律神経系が元に戻り始め、身体に向けて警告を発するようになる。

便秘と下痢の繰り返しであったり、原因のない発熱、めまいや失神発作、胸部の不快感等々。

これは「分裂病的擬ホメオスタシスの崩壊」といって回復の兆しと見る人もいる。

回復に伴う強い不安の身体化ともいえるため、身体症状の裏にある患者の不安に対するケアが重要になってくる。

内側の保護膜

この時期は強迫的な手洗いや、何度もナースステーションにきて確認しようとする執拗な確認行動が見られたりする。

これらの行為は自他の境界線の不確かさを補強するために患者が内側から保護膜を張ろうとしている行動であると解釈できる。

患者が「自分である事」を実感できることが大切であり、看護者はそれを妨げないように関わる必要がある。

この種の確認行動に徹底して向き合うことは重要な看護ケアである。

自他の境界線が確かになってくれば、確認行動もなくなっていくのである。

寛解期前期の看護

寛解気前期に入ると精神構造を実線でかけるところまで回復している。

この時期の患者は、身体知覚や時間間隔などは元に戻にもどりつつあるが、まだはっきりとはしていない状態である。

服にご飯粒がついていても気にしなかったり、靴下が片方違ったり、妙な色の取り合わせの服を着たりすることもあり、「ちょっと変」な感じである。

社会性や日常行動、対人間関係形成能力の低下を看護者は恐れたりするが、回復期としてとらえることが重要である。

回復してきてほっとして疲れている時期と認識する。

この時期に必要なのは実線まで回復してきたとはいえ、まだ脆弱な精神構造が再び解体しないように配慮することである。

寛解期後期の看護

寛解機構気になると精神構造は実戦部分がしっかりとかけている状態になるが、寛解期前期の意向を察知するのは難しく、経過してはじめて気づくというのも少なくない。

寛解気前期から開始される外泊などの刺激によって、精神構造に破綻が生じなくなってきたら退院計画を進める。

この時期から、自我強化を考える。生活体験を積ませ、肯定的なフィードバックを行うことで、体験と体験への対処の成功が自信につながり、次の体験にチャレンジする足掛かりとなる。

そのことを通して、心の成長につなげていく。

自我を強化するには時間が必要である。

そのため、退院後でも継続的なケアが必要になってくる。

訪問看護や外来での看護などで、様々なストレスとその対処をともに考えていく必要がある。

まとめ

急性期は回復過程で看護の方法が変わってくる。

急性期は回復過程で看護の方法が変わってくる。

早い段階で、ストレスを与えるようなことをしてしまうと、急逝状態に戻ってしまったり、遅れると隊員が長引いてしまう。

見極めは難しいが、よく患者を観察すること、日々の変化を見逃さないことで個別性のある看護につながっていく。

信頼関係や、関係性を築いて、肯定的なフィードバックをしていくことで回復に向かっていくようにケアをしていくことが重要なんですね!!

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