はいどーも(^^)/
精神科看護師のささやんです!!
今回は患者に「死にたい。」と言われた時の対応を解説します。
精神科に勤務していると結構よく言われる言葉です。
精神科だけでなく、一般の病院に勤務している方も患者に言われたことがあるかもしれませんね。
ぶっちゃけ、なんて声をかければいいのか、結構困るんですよね・・・(´;ω;`)
自殺なんかあった日には「自分の対応とか声掛けが悪かったんかな?」って思って自分も抑うつになります。
なので後悔しないためにも覚えておきましょう!!
死にたい気持ちに耳を傾ける
まず、人が健康に生きていけるように支援している看護師にとって、自殺という相反する考えは恐怖心や嫌悪感を抱かせ、自殺問題に向き合うことに困難にします。
しかし、患者が自殺したいくらいにつらい気持ちでいることに十分共感し、ゆっくりかつ真摯な姿勢で患者の話に耳を傾けることが最も重要です。
自殺にまで追い詰められた患者の絶望感に向き合わなければなりません。
ただ、患者の絶望感に向き合うのはどんなベテランの看護師でも難しいものです。
患者からいきなり「死にたい」と急に言われたら対応が困ってしまいますよね。
しかし、患者は最大限のSOSを出しているのです。
患者のSOSを敏感に受け止め、まずは患者の訴えに十分に傾聴すること。
それだけでも救われた思いを抱き、自殺予防の第一歩となるでしょう。
とは言え、急に「自殺したい」と打ち明けられたら不自然な対応になってしまう時があります。
対応の原則を覚えておいて、活用してみましょう。
原則
①誰でもよいから打ち明けたのではないことを認識する
→患者は「あなた」を選んで気持ちを打ち明けたのです。その切実な思いに真摯な姿勢で向き合いましょう。
②患者は生と死のあいだで揺れ動いていることを認識する。
③時間をかけて訴えを傾聴する
③沈黙を共有しても良い
④話をそらさない
→十分に話を聞いたうえで、ほかの選択肢について話しましょう。
⑤安易な激励をしない
⑥批判しない
⑦世間一般の価値観を押し付けない
⑧悩みを理解しようとする姿勢を伝える
いつもと違う変化に気づく
看護師は日常生活上の相談を受けることが多いです。
何気ない会話から患者の自殺念慮に気づくことも少なくありません。
「死にたい」と直接言われる場合もありますが、多くは、患者の表情や気分の変化、体調の変化などからいつもと違う様子に気づくのだと思います。
特に自殺の危険因子を多く満たしている患者から「死にたい」と言われらたときは、現実にリスクが高まっていることを認識しておかなければなりません。
自殺の危険因子
1、自殺未遂歴 | 自殺未遂の状況、方法、意図、周囲からの反応などを検討 |
2、精神障害の既往 | 気分障害、統合失調症、パーソナリティ障害、物質依存 |
3、サポートの不足 | 未婚者、離婚者、配偶者との別離、近親者の脂肪の経験 |
4、性別 | 自殺既遂:男>女 自殺未遂:女>男 |
5、年齢 | 中高年の自殺率の増加 |
6、喪失体験 | 経済的損失、地位の失墜、病気や外傷など |
7、性格 | 依存・敵対的、衝動的、強迫的、孤立、病的な完全癖 |
8、自殺の家族歴 | 近親者に自殺者が存在する |
9、自己の性格傾向 | 事故を防ぐのに必要な措置を取らない 病期の予防の助言などを無視する |
10、児童虐待 | 幼児期に身体的、心理的、性的な虐待を受けたことがある |
これらの危険因子を把握しておき、チーム、他職種間でも共有しておくことが重要になってきます。
自殺予防にける看護師の役割
①自殺のサインに気づき早急に対応する
②患者の話を受け止め、話に耳を傾ける
③心の居場所を共有する
④患者が持つ健康的な力を引き出し、セルフケア能力を高める
⑤患者の自尊心を高め、生きる力を支える
⑥家族への援助(家族のもつ力を支える)
⑦看護におけるチームの連携・交渉・調整をする
まとめ
自殺を考えている人の多くは「誰かに助けてもらいたい」と考えています。
自殺を考える人が助けを求める機会を増やすためにも率直に「死にたい気持ちがありますか?」と確認することは重要なことです。
ただし、やみくもに確認するのでは、患者の不安や希死念慮を不必要に刺激してしまうかもしれません。
患者の事をみんなで支えたいという姿勢を示し、支援したいという思いを伝えることが必要です。
新型コロナでストレスが溜まり、鬱的になっている人も多い昨今です。
ぜひ観察のポイントを押さえて自殺予防に取り組みましょう!!
今回はこちらの本を参考にしました(^^)/
ほかにも事故発生時の対応や看護倫理に関しても解説があるので是非参考に( ..)φメモメモ
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