SNSフォローボタン
sasayanをフォローする

認知症患者の転倒についての考え方

認知症看護

はいどーも(^^)/

精神科看護師のささやんです!!

今回は、誰しもが考えているであろう認知症高齢者の転倒について(´;ω;`)

「インシデント書きたくないなあ」「骨折させたらどうしよう・・・」

「頭でも打って万が一のことがあったら・・・」等々・・・

認知症→転倒ってすぐつながるほどメジャーですよね!!

自分も今まで何度もインシデント・アクシデントレポートを書いてきました(´;ω;`)

ただ、何度イン・アクレポートを書いても転倒・転落は減りませんよね!!

そこで今回は、認知症高齢者の転倒転落について考え方をまとめたので

是非参考にしてください( *´艸`)

認知症高齢者の転倒・転落

まず大事なのはできる限りの転倒・転落予防をしているかどうか。

入院時に転倒・転落についてどの程度のリスクがあるか把握しているかが重要です。

患者の状態を把握します。

・年齢

・飲んでいる薬は何か(向精神薬や、眠剤など)

・ADL状況

・筋力の低下具合

・夜間の排尿回数

・転倒・転落の既往

・BPSDの有無

等々

基本的にはこのくらいは抑えておいたほうがいいでしょう!!

患者の状態を把握し、適切にアセスメントすることが転倒予防への第1歩です(^^♪

転倒・転落への対策

患者の状態を把握し、次に対策へ進みます。

・患者の行動パターンを把握する

・スリッパ禁止して、滑りにくいゴム底のシューズを履く

・環境を整える

・ベッドを患者の位置に合わせる

・見守りしやすい環境を作る

・補助具(車いすや歩行器、杖など)を使用する

・ナースコールを押してもらうように説明する

・センサーマットの使用

他にもいろいろありますが、個人に合った対策を取っていきましょう(^^♪

転倒転落と身体拘束

上記の患者状態の把握や、対策はどこの病院、施設でも取り入れて行っていることだと思います。

いくら気を付けていても、どうしても転倒、転落が起きてしまいます。

ではどうするか??

昔はけがをさせないように安全ベルト(安心ベルト、Y字ベルト)などを使用して、身体拘束を行っていたと思います。

インターネット介護用品店 カメダ医療精器(株)[1. 車いす関連/歩行器・歩行車]

確かに、目の届かないところにいてもベルトをして、立ち上がれないようにすれば、転倒に関してだけ言えば、こちらの負担はかなり軽減されると思います。

転倒して、骨折や、脳出血、硬膜下血腫などのリスクがあり、安全を守るのが第一!!との考え方もわかります。

しかし、皆さんもご存じのとおり、最近では患者の尊厳を重視して、身体拘束をゼロにしていこうという試みもされていますね!!

身体拘束をしていることのデメリットのほうが大きい気がします。

二次合併症(塞栓や褥瘡)のリスク、筋力の低下、自由を奪うという個人の尊厳を奪う行為などマイナスなことがたくさんあります。

そのため、病院でも身体拘束最小化委員会が設置されているところがほとんどだと思います。

ただ、以前見たTVでは、管理者が身体拘束はあり得ない。「やればできる」的なことを言っていました。

管理者はこちらの苦労も知らずに、拘束は0にしていかなければならない!!

なんて言ってたりしますよね??

どこも人手が足りず、マンパワー不足で苦しんでいるのによくそんなことが言えたもんだなと思いました。

以前見た研究論文では、拘束をしている施設と、していない施設での転倒、転落の件数に関するデータでは有意な差が出ていないとの研究もあります。

面白い研究ですね(^^)

身体拘束は必要なのか、今一度考えてみましょう!!

尊厳と安全の両立は無理

結局安全を取ろうと思えば、身体拘束となり、尊厳を傷つけてしまい、

尊厳を重視して、自由にその人らしい生活を送ってもらおうと思うと、転倒・転落の危険性はグっと上がります。

この矛盾が皆さんを苦しめているんですね!!

そこで導き出された結論は尊厳と安全の両立は無理!!と言うことです。

「物理的に無理」と言ったほうがいいでしょうか。

結局マンパワーが不足しているのに、リスクの高い患者につきっきりになんかなれません。

いくら対策をしても、他患者の対応中に動かれては転倒してしまうんです。

四六時中見張っているなんて無理なんです。

病院や施設が人を増やしてくれないと厳しいんです。

施設基準で患者に対しての看護師の数など決まっていますが、その基準では安全を守ろうなんてのは難しいです。

人を増やせっていうのは簡単ですが、物理的に無理なものは無理ですよね。

ではどうするか?!

転倒ありきで考えて、転倒をさせないのではなく、転倒しても大きな事故にならないようにする!!

これが大事なんだと思います。

認知症高齢者は転倒、転落をするものなんです。

そこを受け入れて、どのように大きなけがを防ぐかを考えていかなければなりません。

例えば、プロテクターを付けてもらうとか、ベッドを超低床にする、落ちても危なくないようなクッションを床に敷くなどできることはたくさんあります。

最大限転倒予防をしたうえでの話です!!

もちろん転ばせないのが一番ですから!

人を増やすことはできなくても、物品をそろえることは多少できるかと思います。

人を増やすよりは、はるかに安上がりなので、ぜひ安全のためにも各施設で物品の購入を検討してほしいです。

まとめ

転倒・転落は悪だ!!

絶対にさせてはならない!!と思っていると、実際に事故が起こった時の衝撃も強くなります。

上から攻められるんじゃないか、家族から攻められるのではないか。

不安はたくさんあります。

そうゆうところでは、職場の雰囲気も重要になってくると思います。

事故が起きたときは必ず分析をして、最大限転倒予防に努め、次に生かそうとする。

イン・アクレポートをしっかりと書いてもらうようにして、振り返りの場を作る。

家族へ対しても、入院時に転倒のリスクがある事をしっかりと説明する。

そして、患者の尊厳を守るためにも身体拘束はしないので、転倒のリスクがある事を説明して、同意を得る。

転倒・転落はするものだと念頭に置いて、大きなけがにならないように環境を整えたり、物品をそろえる!!

そうすることが、患者の尊厳を守りながら、安全に勤めていくことだと思います。

以上!

ありがとうございました<(_ _)>

土日勤務の看護師様なら平日限定で割引プランで婚活できる!【白衣コン】

コメント

タイトルとURLをコピーしました