はいドーモ(‘ω’)ノ
精神科看護師のささやんです。
今回は、皆さん臨床で困っているであろう、せん妄についてです。
夜間せん妄の対応などで、大変な思いをしたことがありませんか??
僕も夜間不穏となって、せん妄を起こしている患者の対応に追われていることもあります。対応するのって大変ですよね・・・
精神科だけでなく、一般病棟でも、せん妄はよく見られる症状の一つです。
せん妄に困ったと思ったことがある人は是非ご覧ください(‘;’)
せん妄とは??
皆さんはせん妄と聞くとどんなイメージですかね??
僕も昔は、不穏になり、暴力や危険行為などをする対応困難なイメージでした。
せん妄を起こしている患者の対応はすごく大変ですよね(´;ω;`)
まず、せん妄というのは、病態であり、精神障害の1群です。
精神障害の病因は
①外因性(身体因性)
②内因性
③心因性
に分けられます。
この中でも外因性の代表ともいえるのがせん妄なんです!!
つまり、せん妄というのは、何らかの身体疾患あるいは、全身状態の変化に伴って、精神症状が現れるので、外因が改善されれば、精神症状も改善されるのです(^^♪
外因性精神障害
・器質性精神障害:脳に1次病変がある
・症状性精神障害:身体疾患により2次的に生じる
・中毒性および薬剤性精神障害
外因性がメインですがせん妄には環境などを含め、様々な要因があるとされており、
直接的な根拠を特定する事が困難です。
そのため、せん妄が疑われたら、原因検索をしながら考えられる要因1つ1つを解消していく必要があります。
病状の変化から因果関係を考えていく必要があります。
またせん妄のメカニズムはまだ十分に解明されていないのが現状ですが、今のところは脳の機能不全が影響だと考えられています。
せん妄の病態
せん妄の病態の基礎には様々な程度の意識障害があります。
意識障害は
①意識混濁(意識の深さの障害。例:JCS、注意障害、認知障害【記憶障害や失見当識】など)
②意識変容(意識の質の障害。例:幻覚、思考散乱、困惑、夢幻様体験など)
で評価します。
せん妄患者は不穏になることが多い経験がありますが、不穏=せん妄ではないのです。
不穏とは過剰な動きや行動の増加した状態のことをであり、落ち着きが亡くなったり、叫んで暴れたりする興奮状態のことを言います。
せん妄の診断基準は、DSM-5やICD-10があります。
これらの診断基準から、せん妄とは急速に発症し、日内変動と可逆性があり、意識混濁に興奮や錯覚など認知・知覚障害を伴った特殊な意識状態である事がわかります。
せん妄と認知症の違い
みんなが1番困っているところがここだと思います。
認知症患者のBPSDとせん妄の症状はよく似ていて、鑑別するのはとても困難です。
そして、なぜ分けて考える必要があるのかというと、せん妄は可逆性であり、原因が改善されれば改善するのに対し、認知症は不可逆的であるという点があります。
認知症の症状だと思っていたのが実はせん妄で、背景の全身状態の悪化に対応できないこともあります。
治療可能なせん妄を見落とさないことが大切なんです!!!
詳しいせん妄とBPSDの治療やケアについて今後また記事を書いていきます!!!!
では、せん妄とBPSDの鑑別方法はどうするのか。
ただ、認知症患者のせん妄の有症率は、調査対象で異なるが地域や入院では 22% から 89% で入院患者だと50%以上との報告もあり、せん妄と認知症は併存していることが多いことを念頭に置く必要がある。
意識障害や見当識障害など各認知症の重症度とは異なる症状が突然みられた場合は,認知症にせん妄の合併を疑う。
認知症の症状を把握しておくことでせん妄との鑑別に役立ちます。
精神症状としては、例えば幻視がある場合、すぐにDLBを疑うのではなく、せん妄を疑う。
そうすることで、投与されている薬剤の確認や身体疾患の状態を確認し、まず治療可能な、せん妄に対する治療的介入を考える。
そして、せん妄の鑑別後や治療後にDLBの診断や治療を行っていくことが重要になってくる。
まとめ
せん妄の病因や病態について解説してきました。
認知症と併合しているケースは鑑別するのは、かなり難しいですが、鑑別するのには必ず意味があります。
治療可能なせん妄を発見するのは、患者のためにもかなり有益ですよね!!
今後のせん妄予防や治療について鑑別は重要になってくるので是非覚えておいたほうがいいと思います!!
ただ、認知症の症状もしっかりと把握しておく必要があるので、勉強必須ですね(´;ω;`)
今後はせん妄の治療やケアについて解説していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
ここまでありがとうございました。<(_ _)>
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